■漫画家・イラストレーター取材企画


今回のインタビュー企画は、普段のツイートからは分からない、SNSで活躍する漫画家・イラストレーターの実態を少し覗かせていただいた。

第7弾でインタビューにお答えいたただいた
のは

大野そら先生
大野そら先生アイコン

大野そら先生アイコン

via ご本人提供
リア充っぷりを容赦なく壊しにいく『これを、こう。』シリーズのイラスト。

面白すぎると話題となり書籍化までされた作品を生み出した大野先生にお話を伺った。



――どういった経緯で漫画家・イラストレーターに至ったのでしょうか。

大野そら先生(以下:大野)
『子供の頃から漫画家になることしか考えてなかったんです。高校卒業後は美大に行こうと思ってたんですけど、家庭の経済的ハンデで諦めて専門学校の絵画科へ入りました。
でも講師の方に「君は教えなくても自分で気付いて出来るよね」と言われ、そうか自分で気付けていればこんな高いお金払って学ぶ必要ないんだって思ったんですよ。環境のやる気の無さを感じていたのと、自分が想像していたのと違ったということもあり、二ヶ月で学校は辞めました。
そのあとは、ジャンプ編集部へ47ページの完成原稿を持ち込んで…当然ボロカスに言われましたけど絵の技術はあると言っていただき担当もついていただきました。でも厳しさのあまり上手くいかず、一年ちょっとくらいやって、身体を壊して鬱っぽくなってしまったのでジャンプも辞めました。
フリーター生活2年くらいやってて「漫画家になりたい」という強い思いが1つ取れたんです。漫画家でなくてもSNSを通じてこだわらずにやっていって、友達と焼肉行ってる時に投稿したあるあるネタがバズって。
そこからは早かったですね、書籍化などどんどんお話しをいただきました。』



――漫画家になりたいというルーツはどんなものだったのでしょうか。

大野
『物心ついた時から「自分は漫画家になる」と、そういうものだとなぜか思っていたんですよね。自分の生きる分野として漫画描いて生きていくんだな〜と思っていましたし、自分が会社員をやっているというのがイメージつかなかったです。だから、ジャンプで持ち込んでボロボロになった時に折れちゃったんですよね。漫画しかなかったから。』



――大野先生のイラストといえば、驚愕展開を見せてくるカップルのイラストですよね(笑)どうしてあのシリーズが生まれたのでしょうか。

大野
『イチャイチャしているカップルのイラストがSNSで流行っていた時期だったんです。ただ幸せなカップルを描くのはつまらないし、実際にはイチャイチャしようと寄ってきた相手に対してたまには「うるさいな」って思う時ってあるわけじゃないですか。ちょっとしたズレというか。
「今そういう気分じゃない」みたいな部分を絵的に物が壊れるところを描こうと思ったんです。人は誰しも物が壊れることに対して爽快感を抱くものですし、僕自身は躍動感のあるものが好きだったのでそこを組み合わせて描いたものです。』
――次のステップは何か考えていますか。

大野
『考えてはいます!ただ実はこの1年、活動自体をそんなにやってなくて…ツイッターなんて1年ぶりくらいに投稿しました(笑)というのもその間、子育てをしていたんです。主夫やってたんですよ。本当に学びの期間でした…世のお母さんたちはあれをやっているのかと、すごいなと思いました。
子供も預けられるようになったタイミングで、お仕事のお話もちょうどよく頂いて、最近再始動し始めたばかりです。』



――SNSは1年ぶりの投稿とのことですが、大野先生はあまりSNSへのこだわらないタイプなのでしょうか。

大野
『僕自身はSNSにこだわりがないんです。
フォロワーが多いからといって、商品をただ紹介するのはちょっと嫌だなって思ってて。
更新や発信、バズることにクリエイティブ性を求めるのは僕のやりたいことではないと思ってます。本当にやりたい漫画の世界の物語作るとかイラスト描くとかそこに付加価値としてSNSがあるなら良いですね。』



――そんな大野先生の今後の展望を教えてください。

大野
『実はこの一年、子育てをしていました。やっと落ち着いたので、仕事を再開しようと考えています。とりあえず、再始動に向けてですね!』

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