■はじめに


TVアニメ「転生したらスライムだった件」で声優デビューを果たし、TVアニメ「ライフル・イズ・ビューティフル」ではメインキャストの“渋沢泉水”の声を担当、現在は1月から絶賛放送中のTVアニメ「織田シナモン信長」の“尾田市子”の声を務めるなど、すでに声優としての活躍っぷりに、ノンストップで花を咲かせている。

そんな彼女が、ソロアーティストとして1月29日に満を持してデビューした。


■「私なんか…」なんて思っていたら失礼


Q.TVアニメ「ライフル・イズ・ビューティフル(以下:ライフル)」では主要キャラのメンバー“渋沢泉水”としてアフレコに参加されたわけですが、改めて収録シーズンを振り返ってみていかがでしたか?
熊田茜音(以下:熊田)
『この作品は原作も読み込んで、アフレコの前には「ライフリング4」っていうアニメ公認のユニットもやらせていただいていたので、役に対して考える時間をたくさんいただきました。
泉水ちゃんは、ちょっとおっとりしていて、優しい温かみのある子なんですけど、今までに演じたことのないタイプで、且つ私とは真逆の女の子でした。こんな女の子になりたかったなっていう憧れのような存在です。
ライフルの現場では、アプローチの仕方が変わった気がして、泉水と自分の近いところを探すというよりも、ビームライフルという競技を背負いながら高校生らしいワチャワチャ感とは何だ?と考えながら演じていました。』


Q.ドラマから学ぶんですね。

熊田
『そうなんです!私もびっくりしました。
でも確かに、作品ごとの演技の表現ってシーズンによって流行りがあるな〜って思いました。でも、あれだけの演技をするには“人間力”をつけないと表現は出来ないと思ったんです。演技を見つつ、人間力をつけていきたいですね!
声優になってからは言葉を大切にするようにもなりました。どうやったら相手に伝わるのか、映画・多ジャンルの音楽も聴いたりして日々勉強しています。』



Q.発声練習をひたすらするものだと思ってましたが、意外と見て聞いて学ぶことも多いんですね。

熊田
『私の場合は多いですね。
もちろん発声練習もしています!朝4時に起きて練習用の文を読んで滑舌練習もしています。これもアドバイスいただいた時にびっくりしたんですけど、滑舌練習は何度も同じ文章で練習してもその文章がうまくなるだけと言われました。初見の文章で練習するべきって。街中かからチラシをもらってきて、それを初見で読んで練習した方が良いと教えていただいて、実践していたら苦手なラ行が言えるようになりました。楽しくなっちゃって、これはもはや趣味でやってます!(笑)』


Q.監督からはどんな言葉をもらいましたか?

熊田
『声の透明感と優しく包んでくれる演技がピッタリだったと言っていただきました!本当に嬉しかったです。
アフレコ時は、自分が思い描く“お母さん”を演じてみてほしいというディレクションだったので、それがすごくやりやすかったです。「泉水ちゃんってこんな子だよね」という話も監督と出来たのも良かったです。』



Q.今後、挑戦してみたいキャラクターはありますか?

熊田
『戦闘系で力が強い女の子、性別を超えて男の子、お色系のお姉さんをやってみたいです。』



Q.よく発声練習など声優の方はされているとお聞きしますが、熊田さん自身は日々のトレーニングで行っていることはありますか?

熊田
『TVアニメ「織田シナモン信長」の先輩からのアドバイスなのですが、「アニメの声優をやっているからアニメばかりを勉強するのではなく、ドラマを観て今の芝居を学んだ方が良い」と教えていただきました!』


熊田茜音さん

熊田茜音さん

via 撮影:サブカル部編集部
Q.TVアニメ「織田シナモン信長」では、大型新人声優に囲まれての“尾田市子”のキャラを演じていましたが…!

熊田
『すごく緊張しました…!
TVで何度も観てきた方々と一緒だと思うと…私も普通にオタクなので(笑)でもアフレコ現場はすっごく明るくて、とても居心地良く素敵な現場でした。緊張している私に「一緒の作品作っている仲間だからそんなに緊張しないで」って言ってくださったんです。本当に嬉しかったですし、これは「私なんか…」なんて思っていたら失礼だなって思いました。「私にしかできない演技をやろう」と思って恥ずかしさとか緊張は、回を重ねる度に薄れていって、途中からは思い切りが良くなってきていると思います。
市子ちゃんと一緒に、熊田茜音が成長する姿を堪能していただきたいです!』

■届けるのは“ビタミンパワー”!


Q.オープニングテーマ「Sunny Sunny Girl◎」は、ソロデビューソングでもあり、熊田さんにとってはかなり特別な一曲となりそうですが、いか

熊田
『オープニングということもあり始まりを感じさせる曲です。ソロデビューの表題曲なので、アーティスト・熊田茜音としても始まりなのですごく大切な曲になりました。
ソロとして初めてレコーディングした曲で、タイアップもいただけて…少し前の私からは想像もつかないことを体験させてもらっている、色んなことを考えるきっかけになった一曲です。』



Q.明るくて元気な曲なので、歌っているご自身もすごいハッピーな気持ちになるのでは…?

熊田
『そうですね!歌う度にハッピーになっていきます!MVの撮影も最高に楽しかったです。
サウンドもポップで、ジャズっぽい要素もあったり、歌詞もパワフル。この歌にどんなアニメ映像がつくのかも楽しみでした。
可愛い振り付けもつけていただいているのでぜひ見ていただきたいです。』



Q.MVは、まさに「晴れ(Sunny)」を基調とした綺麗で、みんな笑顔で爽やかな映像になっていました。

熊田
『ありがとうございます!撮影当日は、すっごく寒い日だったんです。』

Q.寒かったんですか!?そんな風には見えませんでした。春くらいの過ごしやすい季節っぽさを感じてました。

熊田
『激寒でした!(笑)撮り終わってすぐコート着せてもらうくらい。風も強かったんです。でも寒さが伝わらないようにしようと思ってやっていたので、そう言っていただけて嬉しいです!』



Q.撮影はどんな風に進んでいきましたか?

熊田
『「こうしよう!」というよりは、楽しんでいるところを撮った形になっています。最後のシーンは、みんなが思い思いの踊りをしているんです。警備員役の方がすっごく踊れる方でクルクル回っています(笑)皆さんの一人一人の踊りを注目して観てほしいです。』



Q.この歌を歌う時は、熊田さんの中でどんなイメージが浮かんでいるのですか?

熊田
『レコーディングの時もですが、歌う時に大事にしているのは「前に届ける」という意識。
レコーディングブースのように、部屋で歌っていると部屋の規模でしか意識出来ず歌えなくて、CD音源にした時にすごく小さくまとまった作品になってしまうんです。だから、妄想だけど、普段から武道館に一人で立って歌っている場面を意識しています。
「Sunny Sunny Girl◎」は、とにかく作品を盛り上げたくて、私自身一番楽しまないと声に乗らないと思ったから、遠くにいる人にもビタミンパワーを送るような気持ちで歌っていました!』


Q.2曲目カップリングの「YOUR FREE STAR」についてはいかがでしょうか?

熊田
『この曲も歌っていて本当に楽しくて、書いていただいた歌詞がびっくりするくらい自分が普段から思っている言葉だったんです。
私がアーティストとして伝えたい想いが、かっこつけもなくまっすぐに書かれていました。サウンドも爽やかで、重すぎずに想いを伝えられる曲です。これからこういう歌を歌っていきたいと思いました。
「叶えたいから叶える」「伝えたいなら伝わる」とか一見ポジティブなこと言っているけど、君ならできるという言葉が重い時もあるよねって共感してくれる歌詞があったり、でも「とりあえず Step !」っていう体の軽さも表現されているので、無理なく一緒に寄り添ってあげられる曲だと思います。』


Q.「Sunny Sunny Girl◎」の明るさとはまた種類が違う感じがしますね。

熊田
『そうですね!どっちもポジティブな曲だけどベクトルが違うんです!
人によって無理やり引っ張ってほしい人もいれば、ちょっと支えてほしいってい人もいるはずなので、元気になりたいと思った時に今日はどっちの曲を聴くか、選べる選択肢でもあるなと思います。』



Q.「First Step, Fun Step!」はミディアムチューンな曲ですよね。こちらはいかがでしたか?

熊田
『これは、オーディションを受けはじめた頃から受かるところまでの私を歌詞にしてくださっている曲なんです。この曲を歌いながら、私自身も過去と向き合えました。
作詞をしてくださった畑(亜貴)さんは、当時、私がデビューするきっかけになったオーディションの審査員をされていて、私の本気の本当のはじまりを見た人が作ってくれたものというエモい楽曲なんです。
私はこの曲で、今頑張っている人の背中を押せたら良いなと思っているし、誰かが頑張ろうしている瞬間に、この曲が立ち会えたら良いなと思ってます。一歩踏み出すきっかけになったら嬉しいです。』


熊田茜音さん

熊田茜音さん

via 撮影:サブカル部編集部
Q.色んな一歩を踏み出してきた熊田さんの次の一歩とは?

熊田
『次の一歩は、2月2日に誕生日イベントがあるのですが、単独で自分のイベントを乗り切ることです!(笑)
歌詞が飛んだらどうしよう、振りを間違えたらどうしよう、風邪をひいたらどうしようって色々考えちゃって不安もあるので、舞台に立つ“勇気の一歩”を私も踏み出そうと思ってます。』



Q.イベントでは、ファンと一緒にどんな1日にしたいですか?

熊田
『10代最後の熊田茜音として真っ直ぐさを届けるイベントにしたいです。自他共に認める真っ直ぐさなので、それをガツンと持っていきたいです。下手に難しく考えられない性格なだけなのですが(笑)
みんなに楽しんでもらえそうな企画も計画中です!』



Q.今後自分が理想とする、声優像・アーティスト像はありますか?

熊田
『ファンの方が熊田茜音を好きと言っても恥ずかしくない人物になりたいと思っています。
尊敬できる大人がたくさん周りにいて、自分はまだまだ子供なんだなとか全然ものを知らないんだなと思う瞬間がたくさんあるので、周りの方の良いところをどんどん吸収してバネにして、良い人間性を持ちたいと思ってます。
声優の演技面はもっともっと感情を解放していかないとですね!中身がないのに技術でカバーするのは嫌なので、人間力をつけながら中身を豊かにして表現の幅を広げて、ちゃんとキャラクターを生かしてあげられる声優になりたいです。』


■さいごに


Q.今日はありがとうございました!最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

熊田
『ここまで読んでくださってありがとうございます。
ソロとしてはまだ始まったばかりですが、デビューシングルには、私の大切な3曲が詰まっているのでお手にとって聴いてください。
2月2日のイベントでは、私の10代最後を、一緒に見守って応援してくださったら嬉しいので、私の想いにぶつかりにきてください!』



■リリース情報

『Sunny Sunny Girl◎』

【アーティスト盤】¥1,300+税抜
【アニメ盤】¥1,300+税抜

《収録曲》
1.Sunny Sunny Girl◎(TVアニメ『織田シナモン信長』オープニングテーマ)
2. YOUR FREE STAR
3. First Step, Fun Step!
4. Sunny Sunny Girl◎(Instrumental)
5. YOUR FREE STAR(Instrumental)
6.First Step, Fun Step!(Instrumental)

関連する記事

関連するキーワード

著者