ボケを活かして被写体を目立たせよう!
さぁ、それでは前回の「カメラ超初心者がカメラの設定に迷ったらコレ!!<その1>」に引き続き、絞り値(F1.8とかのFのこと)による写真表現の変化という名目でお話ししていこうと思います。
今回もどうぞよろしくお願いします!
F値の表現でまず一番にあがるのが「ボケ」ではないでしょうか。
(ボケ感のある写真)
ピントを合わせたところ以外がボケて見えるのは、このF値が大きく関係しています。
写真の中でボケている部分とくっきり写っている部分があった場合、人の目は自然とくっきり写っている部分に引っ張られます。
つまりどこをボカしてどこをくっきり写すかコントロールできれば、見て欲しいところを見てもらえるようにできてしまうのです!
見て欲しい部分はくっきり!
その他の部分はボカしてしまいましょう!
例えば交流系のイベントで他作品のキャラが混じって画角に入ってしまう場合は、それがわからなくなるほど思いっきりボカして撮ってみるなどが考えつきます。
または、景色がきれいな場所で、背景もくっきりさせる為にF値8くらいに絞り込んで、背景に溶け込むような位置に人物を配置してみるなど、色々構想が広がっていくことでしょう。
写真の基本として、「人物を引き立たせたかったら、背景はなるべくシンプルに」と言われることが多いです。
そして、背景の明るさは人物よりも明るくならないように気を付けて撮影場所を考えてみましょう。
たとえば、木漏れ日の光が差し込んでいる場所に人物を配置するようなイメージです。
人物にスポットライトが当たるようにすると、とにかく人物が目立ってきます。
ただし、単純にF値を小さくしてボケを大きくすると、その分ピントが合わせづらくなったり、F値を絞り込むと暗くなってしまうので、シャッタースピードを遅くするかISO感度を上げなければならなくなったり、色々と悩みが出てきます。
もちろんそれぞれに対策はあるのですが、全部話していると長くなってしまうので、今回はボケとピントの関係性についてだけ、図を使って簡単に説明をしていきます。
図を使って解説!ざっくり覚えよう!
パッと見少し難しい図に見えるかもしれませんが、かなりザックリ書いてしまった物なので、正確な図ではありません。何となく感覚を掴む感じで全然大丈夫です
ボケ量とピントが表裏のように関係しているということも意識しながら見てみてください。
一番上の図と真ん中の図は同じF1.8ですが、被写体の位置によって当然ピントの位置は変わりますよね。
これは、ピントの位置が少し後ろになることによって、被写界深度が少しだけ深くなることがわかるような図になっています。
”被写界深度”というのは、ピントがピッタリ合っているところから、前後に”ピントが合っているように見える範囲”の事を言います。
図の右側にある赤いマーカー部分の許容錯乱円というのも似通った物になります。
被写界深度内から受けた像は許容錯乱円内ということになり、ピントがあっているように写ります。
許容錯乱円内の範囲外はボケてしまいますよ、という感じです。
ちょっとややこしい単語が連なっていますが、本当になんとなくわかっていれば全然大丈夫です!
そして1番下の図はF値を上げて絞り込んだ状態です。
F値を絞れば絞るほど(F値を大きく)被写界深度は深くなり、許容錯乱円は広がる事になり、ピントが合っているように見える範囲が多くなります。
背景をとにかくボカしたいと思ったら、絞りを開いて被写体に近づくと被写界深度は浅く(狭く)なって、範囲外の物はどんどんボケていきます。
被写界深度の範囲から離れれば離れる程ボケます。
なので、背景はなるべく被写体から離れていた方がボケるという事です。
持っているレンズに書かれている最小F値で、ピントが合う限界まで被写体に近づいて(最短撮影距離と言います)撮れる物がそのレンズが出せるボケの限界です。
あとできることは、写す背景をとにかく離すこと!
それがわかっていれば大丈夫!
こうやって図にするとかなり意識しやすくなると思いますが、実際にこの図をイメージしながら自分のカメラで撮ってみると、今説明した事が実感できるでしょう。そして、F値をより小さくできるレンズが欲しくなるはずです!笑
基本的な考え方としてはこんな感じになるのですが、レンズの焦点距離(35mm、50mm、85mmなど)によってもボケ量や写真表現が変わってきます。
レンズの焦点距離は単純に画角の違いだけではないんです。この辺はまた別途記事にしようと思います。
最後に…
コスプレ撮影の場合、シェアスタジオなどの屋内でも、上記の事を少し意識できれば、今まで右も左もわからないまま撮っていた写真とは違った写真が意識的に撮れてくるはずです!
突破口が開けばあとはそこからどんどん世界は広がっていきますから、写真はもっともっと楽しくなっていくことでしょう。
筆者は写真を撮るのがとにかく大好きで、他にも楽しく写真を撮れる人が増えていったらいいなと思っています。
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コスプレ撮影は楽しい!そう思える人が少しでも増えるように願いを込めて
ご精読ありがとうございました
山口貴士 (@TKSphotograpphy) | Twitter
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